1998年12月:『1998年のビートルズをふりかえる』


さようなら、リンダ、やすらかに
4月17日、リンダがアメリカのアリゾナ州にあるマッカートニー家の牧場で亡くなった(享年56歳)。 リンダは1995年後半に乳癌と診断されて手術を受け、経過は良好と思われていた。ところが1998年3月に癌が肝臓に転移していることがわかり、それでも亡くなる2日前にはポールといっしょに乗馬を楽しんでいたが、容態が急変し、ポールや家族に見守られながら息をひきとった。

ポールは4月21日、プレス協会を通じてプライベートな声明文を発表。また5月には、ポールと子どもたちからの感謝のメッセージがアメリカなどの主要新聞に全面広告の形で掲載された。クラブ会員のみなさんから寄せられたポールへのはげましの手紙も無事にポールの手にわたり、ポールからはお礼の手紙が届けられた。

6月にはロンドンとニューヨークで、ポールの計画による追悼礼拝が行なわれた。礼拝では参加者全員が「レット・イット・ビー」を合唱したほか、リンダの愛馬も祭壇に招かれた。ロンドンの礼拝にはジョージ、リンゴも駆けつけた。

夏から秋にかけては、リンダの作品が次々と発表されている。8月のエジンバラ映画祭では、リンダの曲を使った短編アニメーション映画『ワイド・プレイリー』がプレミア公開。9月24日のリンダの誕生日には新しいベジタリアン・クッキングの本『リンダ・マッカートニー・オン・ツアー』が発売された。10月にはアルバム『ワイド・プレイリー』がリリース。これはリンダが25年以上をかけて録音を重ねていた遺作集で、死の直前までかかってレコーディングされたものをポールが仕上げた。ヨーロッパではリンダの写真をステンドグラスにした作品展も開かれている。


PHOTO: (C) The Beatles Club

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