「ポール、MPLスタッフに心中を語る」



Q: メキシコでの反応には驚いた?

P: ああもちろん。群集の数がすごかったね。観客のエネルギーとその熱烈さに加えて、すごい数なんだ。あまりにもすごくて、ロード・クルーが耳を押さえたほどだよ。フルにワインドアップされたギター・アンプの前に立ち慣れている男たちが驚いたくらいだ。こういう観客の情熱は、いつ見てもすばらしいね。パフォーマーはみんな情熱的な観客が大好きさ。でも不思議だったのは、僕が‘Every Night’を歌っているとき、観客がライターを点けたり消したりしていたことだ。とても驚いて、歌うのをやめてしまったほどだよ。

Q: どうしてやめたのですか?

P: 僕には彼らがとてもリズミカルに見えたから、僕が歌うのをやめても彼らは正確なリズムで続けられるだけでなく、とてもやる気だと確信したんだ。僕は彼らが楽しんでると思ったから、それをちゃんと見たかったんだ。僕は直感的に「うまくいく」と感じたのさ。だから“Every night I just want to get out of my head”と歌っている最中に、僕は歌うのをやめて彼らの正確なリズムの光に合わせて指を鳴らしたんだ。小さな魔法の瞬間のひとつだった。「このことは忘れない」と思うだろうね。ライターを点けたり消したりするのは彼らのアイデアで、彼らはとてもうまかったから、僕は「OK、君たちのアイデアだけをやってみよう」と思ったんだ。僕やバンドやこの夜のことを忘れて、君たちにスポットライトをあてようってね。ミックスのフェーダーのひとつを絶縁するようだった。ちょっとだけ、君たちの時間にしよう。僕と君たちでもなく、君たちだけだった。結局、ショーの最後の最後、ツアーの最後の最後にみんなに感謝したあと、僕らが感謝したい相手は観客なんだ。これがすばらしいツアーの真実なんだ。バンド、音楽、クルー、そして何より観客とその反応のおかげで、何かが起こるんだ。その反応(フィードバック)が…すべてなんだ。

Photo: ©Ken Lennox / Mission Pictures / WireImage.com / NANA
(2002年4月11日、オークランド、Oakland Coliseumにて)



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