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オノ・ヨーコ、レノン家の元アシスタント、シーマンを窃盗罪で訴える


4月13日、1979年から1981年までジョンとヨーコのもとでアシスタントとして働いていたフレデリック・シーマンを、ジョンの死の直後からダコタ・ハウスからさまざまなものを盗み出していたとして、オノ・ヨーコがマンハッタンの連邦裁判所に訴えた。ヨーコは1983年にも同じ件でシーマンを訴え、盗まれた品物の一部を取り戻したが、今回、本やテレビ番組でシーマンがレノン・ファミリーの未公開写真を紹介していたことなどから、何百点もの写真を含めた品物がまだシーマンの手元にあることが明らかになった。
盗まれたとされているのは、ジョンの1975年から死の直前までの日記、未発表のレコーディング、ジョンが描いた絵、ふたりのあいだでかわされたラブ・レター、ファン・レター、衣服、プライベートな写真、テープ、ジョンの著作『スカイライティング・バイ・ワード・オブ・マウス』、現金など。シーマンは毎週金曜日にショッピング・バッグいっぱいの品物を持ち帰っていたとされ、みずからが「プロジェクト・ウォルラス」と名づけたその手口は実に巧妙だったという。
レノン家のアシスタントとしての彼の仕事は、こまかな使い走りから、一家の旅への同行、写真撮影、ショーンの世話にいたるまでさまざまなプライベートにかかわるものだった。シーマンは、両者が雇用契約を交わす際に仕事の過程で知りえた一家の情報を外部にもらしたり利用することを禁じる条項に同意し、署名しているとされている。それに反し、彼はこれまでに何冊かレノン・ファミリーに関する本や写真集を出版しているほか、伝記作家のアルバート・ゴールドマンにも情報を提供している。
ヨーコが訴訟を起こしたのと同じ時期に、キャピトル・レコードも別件でシーマンを訴えている。今年2月、キャピトルはシーマンから、昨年11月に発売された『ジョン・レノン・アンソロジー』のブックレットで使われた、バミューダのビーチで撮ったジョンとショーンの写真の版権は自分にあるという内容の手紙を受け取り、そのなかには使用料を支払われなければ法的手段に訴えると脅迫する記述があったとしている。キャピトル側は、写真はヨーコから提供されたもので、ヨーコはこの写真の法的資格を備えた所有者であるとして、シーマンを訴えている。


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