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カーラ・レイン、リンダ・マッカートニーについて語る


リンダの親友で、イギリスのテレビの脚本家であり、動物の権利保護を訴える活動家でもあるカーラ・レインが、4月10日に行なわれたリンダのトリビュート・コンサートに先がけてBBCの番組ガイド誌『ラジオタイムズ』(1999年4月17〜23日号)に寄稿し、リンダとの思い出を語った。以下はその抜粋。

リンダと初めて会ったのは、みんなで力をあわせて動物を救うためになにかをしようということを話しあうために、クリッシー・ハインドの家に集まったときのことでした。
リンダが癌におかされたのは、知りあってから11年後のことでした。でも、リンダがそのことで友だちから気をつかわれたり質問ぜめにされたくはないと思っていることがわかりましたから、しばらくはおたがいに病気のことにはふれないでいました。その後もリンダはとても元気そうでしたし、癌治療によく見られるような後遺症もまったくありませんでした。ところが、ある日、リンダがなにげなく言ったのです。「別の(癌)が見つかったのよ」と。そのあと私たちはいつまでもお茶を飲み続けながら、いっしょに曲を書く話をしました。
リンダの家の居間には小型のピアノがあって、そこは私たちの「遊び部屋」のようになっていました。私たちが考えていたのは、宇宙をひっくり返すようなクリスマス・アルバムをふたりで作っちゃおうということでした。リンダは鍵盤に手を乗せてかまえると、「さあ、あなたが歌詞を考えて、私はメロディを考えるから」と言いました。私の口からは苦痛に満ちた言葉がどんどんあふれ出し、リンダは怒りをぶつけるように鍵盤から音を叩き出しました。あのころが最高のときでした。美しい庭と、カメラと、会話と、そして私たちの力で世界を変えられるという強い信念のあった最高のときだったのです。
リンダが休暇に出かけるときにくれた電話が、結果的に最後の電話になってしまいました。リンダはこんな話をしていました。「これから休暇なの。でも、あなたが助けたっていう雌鶏を私に見せに連れてきてくれるっていう約束、忘れないでね。それじゃ9日に会いましょう、チキンさんたちもいっしょにね!」


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