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ポール、マイケル・パーキンソンのトーク番組に出演、ライブ演奏も


12月3日夜、ポールはマイケル・パーキンソンがホストをつとめるイギリスBBCの人気トーク番組の1時間スペシャルに出演し、ライブ演奏も行なった(収録は数百人の観客を入れて行なわれた)。マイケル・パーキンソン(64歳)は、これまでにジョンとヨーコを含め1,000人近い有名人にインタビューを行なってきたベテランのトークショーのホストで、最近ではこの番組によってナショナル・テレビ・アワードも受賞している。そしてパーキンソンは、ポールの1973年のアルバム『バンド・オン・ザ・ラン』のジャケットに写っている「脱獄者」に扮したひとりでもあり、当時ポールに「私のトーク番組に出てくれるならジャケット写真の撮影に参加してもいい」と冗談を言いながら承諾した人物。ポールの番組出演に向けては2年間にわたる交渉が行なわれたと伝えられているが、出演が決定したときパーキンソンは、「ポールをゲストに迎えたいと、25年間待ち続けていました。これで私の夢が実現できます」と語った。
ポールはインタビュー中もアコースティック・ギターをかたわらに置いてときどきギターをとりあげ、話の筋にあわせて、「トゥエンティ・フライト・ロック」(クオリーメンに加入したときの話)や、「イエスタデイ」、そして長女メアリーが誕生した直後に病院で作った曲などを披露した。その病院の壁にピカソの絵の複製がかかっていて、絵に描かれている男が2本の指でギターを弾いていたので、トゥー・フィンガー・コードの曲を作ろうと思って作った曲で、この曲を例にあげて、どのようにインスピレーションがわいて曲ができるかを説明。途中グランド・ピアノが運び込まれ、ポールはパーキンソンのリクエストで「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」を演奏。
その後、最近ニューヨークに行ったときに作ったという2曲について話し、実際に歌って聴かせた。1曲はホテルの部屋からセントラル・パークを見おろしながら作った曲で、もう1曲はその翌日にリチャード・ロドニー・ベネットのショーを観てキャバレーで演奏されるような曲を作ろうと思って作ったという。パーキンソンがポールに「これまで楽譜の読み書きを習おうと思ったことがあるか」と質問しようとしたところを、間違えて「これまで楽器が弾けるようになりたいと思ったことがあるか」とたずねてしまい、会場中が大笑いになるというひと幕もあった。ポールは「僕をからかってるの?」「楽器ならひとつかふたつくらいできるのもあると思うよ」と答えた。ポールにちゃかされたパーキンソンは「音楽を始めるといいよ。私が仕事を世話してやろう。この通りのパブでピアニストを探しているんだ」
ポールは予告どおり12月にキャバーンでライブを行なうことを発表し、次のように語った。「ロックンロールが僕の人生を形作り、今世紀の音のあり方を変え、考え方をも変えた。ビートルズが世界的に有名になる前に、僕らはキャバーンでロックンロールをプレイするところから最初の一歩を踏み出した。僕はひと晩だけ帰るよ。僕をこれまでずっと、そしてこれからもずっとわくわくさせてくれるロックンロールに敬意を表する意味でね」
最後は「オール・シュック・アップ」のエキサイティングな演奏で、番組は大喝采のうちに幕を閉じた。


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