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ポール・マッカートニー「ア・ガーランド・フォー・リンダ」記者会見に出席(詳細)

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1月27日ロンドンで、アルバム“A GARLAND FOR LINDA”発売を記念して、記者会見とコンサート、レセプションが行なわれた。「ガーランド・フォー・リンダ」とは、癌研究およびイギリスの音楽支援のためのチャリティ団体、ガーランド・アピールに曲を提供した現代のイギリス人作曲家9 名の作品からなるコンサート・プログラムである。
1999年7月にサリー州のチャーターハウス・スクールでプレミアが行なわれていたこのプログラムの2回目のコンサートは、ロンドンの中心地ホルボーンのセント・アンドリュース教会で行なわれた。また、このチャリティ・コンサートは、約300万ドルを集めることを目標に今後3年間にわたって、世界中で200回の公演が行なわれる予定だという。
娘のメアリーとともに会場に到着したポールは、コンサート前の記者会見で「リンダの死とこのプロジェクトへの参加によって、宗教や神についての考えが変化したかと聞かれたが、そういうふうには考えてはいない。よい精神状態で『小さくシンプルなアイデア』に取り組み、音楽を通してリンダへの思いを表わそうとしただけだ」と述べた。曲の最後に「アーメン」が入っていることについても、「宗教的というよりも精神的な、‘Eleanor Rigby’などで表現したような感覚の延長だと考えている」などと答えた。
会見後いよいよコンサート開始。ポールは娘のメアリーや作曲家たちとともに席に着き、スマートな白のタキシード姿の指揮者、ピーター・ブロードベントが指揮台に上り、演奏が始まった。
ポールの作品‘Nova’は、4曲目に演奏され、最後はサー・リチャード・ロドニー・ベネットの曲で締めくくられた。彼は17世紀初頭の別れの詩にのせたこの曲を、友人だったリンダ・マッカートニーに捧げた。伝統的な上音による叙情的でロマンチックな作品で、プログラムは柔らかく静かな終わりを迎えた。
ところが拍手がやんだあと、指揮者が客席を振り返り、「いつもよりずっと多くの聴衆」を呼んでくれたポールへの謝辞を述べ、「楽団が感謝のためのちょっとしたトリビュートをひそかに用意している」と告げるや、活気あふれるアレンジのマッカートニー・ナンバーの演奏に入った。‘Here There and Everywhere’‘And I Love Her’‘Good Day Sunshine’そして‘ She Loves You’の最後のコーラスで演奏は頂点に達して終了した。合唱団がスコアなしで歌い、指揮者がリズムに乗ってタクトを振る、この意外なアンコールは聴衆を熱狂させた。このようなアンコールを披露されてはポールもなにか言わないわけにはいかず、立ち上がり「なにも言うつもりはなかったのだが」と断ったうえで感動の面持ちで謝辞を述べていた。


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