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ビートルズのルーツに触れる

●オムニバス“GOLDEN YEARS 1957”

‘Raunchy’ってどんな曲?

まだ聴いたことのない方も意外に多いのでは……

「タイトルはよく聞くけど、曲自体は聴いたことがない」「聴けなきゃそれでいいけど、できれば聴きたいな」そんなビートルズ・ファンのつぶやきに答えてくれるオムニバス盤。

まずはこの曲‘Raunchy(ローンチー)’。ジョージがクオリーメンに加入するときに弾いた曲としてビートルズ・ファンのあいだでは伝説的な曲。まだ14歳だったジョージが完璧に弾いている姿を想像しながら聴いてみるのも、またジョージを気取ってギターでコピーしてみても楽しい。

もう1曲は‘Come Go With Me(カム・ゴー・ウィズ・ミー)’。これはポールが初めて観に行ったクオリーメンのセント・ピーターズ教会のライブでジョンが歌詞をブルース調に変えて即興で歌っていた曲。いわばジョンとポールの出会いの1曲でもある。のちのビートルズに影響をおよぼしたのではないかという想像もできるコーラス・ワークなど、ポップで親しみやすい曲。

このアルバムにはほかにリトル・リチャードの曲なども入っており、いずれも1957年のナンバーばかりが集められている。若いビートルたちがラジオに耳をくっつけて聴いた曲ばかりといううれしい1枚である。

●ラリー・ウィリアムス(Lally Williams)

“BAD BOY(バッド・ボーイ)”

ジョンが敬愛していたロック界の暴れん坊ラリー・ウィリアムスの決定版。

収録曲の1部を挙げてみるだけでもビートルズ時代にカバーしていた‘Dizzy Miss Lizzy(ディジー・ミス・リジー)’‘Slow Down(スロウ・ダウン)’‘Bad Boy(バッド・ボーイ)’、アルバム“ROCK 'N'ROLL”でカバーした‘Bony Moronie(ボニー・モロニー)’

‘Just Because(ジャスト・ビコーズ)’そしてポールがソロでカバーした‘She Said Yeah(シー・セッド・イエー)’‘Lawdy Miss Clawdy(ローディ・ミス・クラウディ)’など盛りだくさんの全23曲。これまたいずれも1957、58年のものばかりなので、ビートルズのメンバーはすべて当時愛聴していたはず。ジョンのルーツにダイレクトに触れられるロックン・ロールを愛する人のバイブル。

●ザ・スポンジトーンズ『オッド・フェローズ』

キャッチコピーは「アメリカ生まれのマージー・ビート」。ジャケットはメンバーのシルエットで楽器もビートルズと同じものを使用していると思われる。そもそも「アメリカ生まれのマージー・ビート」など存在するはずがなく、このような賛辞とともに登場するミュージシャンの例にもれず、ビートルズというよりは‘ナック’、よく言って‘バッド・フィンガー’よりのサウンドになっている。

ポールが1984年にエバリー・ブラザーズのアルバム“EB84”に提供した‘ナイチンゲールの翼(On The Wings Of A Nightingale)’をカバーするというマニアックぶりだが、このいかにも西海岸を思わせるカラッとしたサウンドが妙にミス・マッチのようにとれるのだが、どうだろう…。アメリカのポール・マッカートニーと言われたエミット・ローズも注目しているそうだ。ナックが好きな人にはオススメ。

●アヌシュカ・シャンカール(ANOUSHKASHANKAR)“anourag”

ラヴィ・シャンカールの愛娘、アヌシュカのアルバム。お父さんももちろん参加。M6‘Pancham Se Gara’でシタール、そして本作に収められている全曲はラヴィが手がけたもの。「シタールというのはこんなに優しく響くものなのか」という印象で、ヒーリング効果も絶大。コアなジョージ・ファン、インド・ファンにおオススメだが、なにはともあれシタールの音に反応してしまう僕たちは、ロック・ファンの音楽の幅を拡げたビートルズの影響力を改めて思い知ることになるだろう。

アヌシュカも新しい世代の人なので、インド音楽以外もかなり聴き込んでいると思われ、さまざまな音楽の要素がシタールの旋律のなかに込められている。インド音楽のなかではソフトなほうので、入門には最適。ライナーにはテンポやビ−トなどが細かく記載されているので実際にシタールをプレイしている人にも親切な1枚。

●“SONGS for Singing Children with John Langstaff”

(REVELS RECORDS CD-8586)

 子どものための歌ということでトラディショナル・ソングなどをシンガーが子どもたちと歌った60年代のアルバムのCD化だが、なんと15曲目から26曲目はビートルズのデビュー前、サー・ジョージ・マーティンがプロデュースしたもの。ビートルズ、とくにジョンはコミカルなレコードが大好きで、マーティンがコミック・レコードのプロデュースをしていたと聞いてとても喜んでいたという。

 斬新なステレオの使い方、クリアな録音などは1962年のレコードとは思えないほど。CD化に十分対応している。ビートルズ・レコーディング・マジックがかいま見られる作品。


ビートルズが掲載された雑誌etc.いろいろ!!

●1960S

The Huton Getty Picture Collection

●占星学v.s.科学

『星が知らせるあなたのビートルズ』等の連載を月刊『The Beatles』で担当し、BCCメンバーでもある上田亨矢氏の本。出版:図書刊行会

●COMMONS & SENSE Hello! John

AからZのアルファべットにそったジョンゆかりのキーワードで構成された1冊。ファッション誌ならでは、という感じのキーワードからインスパイアされたビジュアルも新鮮だ。好きかきらいかは別として、今までとはちょっと違ったこの雑誌独自の世界が広がっている。まずは気軽に手に取ってみよう。出版:河出書房新社

●表紙がビートルズ! さらにビートルズ特集号!のリットーミュージックの雑誌

  

 


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