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ジョージ、ニューアルバムについて語る!


97年の咽頭ガン手術、そして昨年暮れに起こった事件以来、表だった音楽活動から遠ざかっていたジョージだが、このほどニューアルバムについて1年半ぶりに語った。
同時に過去の作品の再発についてもさらなる見解を明らかにしており、いよいよ本格的な活動再開宣言、ファンにとってはたまらなく嬉しいクリスマス・プレゼントになったことだろう。周囲の期待通り、ジョージがニューアルバムをひっさげて帰ってくる。このことは先週水曜日に行われた『ビルボード』誌とロイター通信によるインタビューのなかで明らかにしたもので、新作は遅くとも来年の終わりごろまでにはリリースされるとのこと。オリジナル作品としては1987年の“CLOUD NINE(クラウド・ナイン)”以来実に14年ぶりとなる。
「新作のタイトルだが、前に言った“PORTRAIT OF A LEG END(ポートレイト・オブ・ア・レッグ・エンド)”という案は確実に消えたね。」これは以前1999年6月に『ビルボード』誌のインタビューのなかでジョージ自身が口にしたタイトルであるが、今回のインタビューでは「“VOLUME ONE(ボリューム・ワン)”というのがタイトルのなかに付くことは間違いない。“THE END(ジ・エンド)”ではなく、数ある作品のなかの(新たな)一枚ということだよ。これを出してまたゆっくりバカンスにでも出かけるつもりだ。」と語っている。

またニューアルバムには、息子ダ二ー(現在22歳の大学生、ギタリスト)やドラマーのジム・ケルトナー(Jim Keltner)も参加するとのこと。そして基本的にはすべての演奏をジョージ自身が行うという。コンピューターはいっさい使用しないらしい。「僕の音楽というのは、別に時代の先端を行くサウンドというわけではないからね。60年代の頃からずっと変わらない、アナログテープとマイクそしてギターとベースとドラムとピアノがあればできる。そんな音楽だよ。」さらにインタビューの中でジョージは、冗談めかして「新作のタイトルは“YOUR PLANET IS DOOMED, VOLUME ONE(地球は破滅する)”かな。」とも語り、テクノロジーの発展に溺れかかっている今の世の中を皮肉ってみせている。「僕の知る限りでは、世の中はちょっと狂った方向に行ってしまっているね。テクノロジーの発達のお陰で、世間全体のスピードが速くなり過ぎている。みんなそれに追いつけていないんじゃないだろうか。」
‘My Sweet Lord(マイ・スイート・ロード)’を再録音したことに関しては、「あの曲は僕にとっていろいろな意味での原点みたいなもの。生きていればお金では買えないものがたくさんあるんだということを気付かせてくれる、そんな曲なんだ。だからもう一度新鮮な気持ちであの曲と向き合えることはとても嬉しいことだったよ。」と語っている。さらに「確かに今、世の中はどんどん悪い方向へ向かてしまっている。だからこそ僕なりのメッセージをふたたび投げかけてみようと思ったんだ。自分自身のためにも、そしてそれを受け止めてくれるすべての人のためにも。」この再発プロジェクトについてジョージは「このチャンスを機に、今まで埋もれていた作品たちにも日の目を見させてやるつもりだ。」と語っている。
その第一弾として来年1月23日に未発表テイク(‘My Sweet Lord 2000’も収録)、リミックスなど装いも新たに再リリースされる“ALL THINGS MUST PASS”だが、もともとはビビートルズのアルバム“LET IT BE”用に作った曲ばかりだという。「実を言うと、あれらの曲はメンバー4人でレコーディングするつもりで書いたんだ。」結局アルバムに採用されたのはジョンやポールの曲ではあったものの、「結果、バンドは解散して僕はこの曲たちを無駄にすることはせずに済んだからね。解散してよかったことのひとつでもあるわけだ。」とジョージは明かしている。この作品は1970年12月にリリースされ、世界中で300万枚を売り上げる大ベストセラーとなった。またここからシングルカットされた‘My Sweet Lord’も1971年ベストシングルに輝き、はたまたこの曲がシフォンズ(The Chiffons)のヒット曲‘He's So Fine’を盗作したものだとして裁判沙汰になるというおまけまで付いた話題作であった。さらに今後再発を予定している作品として、“LIVING IN THE MATERIAL WORLD”、“THE CONCERT FOR BANGLA DESH”を挙げており、これらも“ALL THINGS MUST PASS”
同様リマスタリング、未発表テイクやボーナス・トラックの収録など、新たな魅力満載の内容になるとのこと。またワーナー・ブラザーズ時代の作品やTraveling Wilburys(トラベリング・ウィルベリーズ)との音源も検討中という。


あとはすべてがこの手元に届くことをひたすら願い、首を長くして待つのみ。
尚、このインタビューの全内容は『ビルボード』誌のオフィシャルサイトwww.billboard.com/musictomyears/ に掲載されている。(英文のみ)


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