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ビートルズをテーマにしたホテルが誕生!


ビートルズをテーマにしたホテル「ザ・ハード・デイズ・ナイト・ホテル(The Hard Days Night Hotel)」が、リバプールにオープンする予定ということは以前、お伝えしたが、8月24日、インターナショナル・ビートル・ウィークの初日に、リバプールのキャバーン・クラブで行なわれたマシュー・ストリート・フェスティバルの記者会見でこのホテルが2003年にオープンすると正式に発表された。
このホテルはキャバーン・シティ・ツアーズ(Cavern City Tours Ltd.)が企画したもの。ビル・ヘックル(Bill Heckle)会長は「財政資金はすべて準備できました。この企画を始動することができ、喜んでいます。全計画の許可は取れており、文化財登録建造物の改修が認められ、今すぐにでも着工できます。実現までの5年のうち3年間は許可を待っていたので本当にLong and Winding Roadでした。しかし今、ここにご報告することができとても感激しています。ビートルズをテーマにアイデアとコンセプトを考えるのは楽しい作業です。そして、それが実現されるのです。ブライアン・エプスタインのスイート・ルームやビートルズの曲のタイトルがついた部屋など、各部屋はビートルズをテーマにもとづいています。そしてどの部屋もホワイト・アルバムの歌、‘Rocky Racoon’の歌詞にあるギデオンの聖書が置かれてあります。時計はリバプールの時間を示す以外に、ビートルズが有名になった世界の時間もわかるようになっています。たとえばニューヨークのシェア・スタジアムや、東京の武道館などの時間です」と語った。またキャバーン・シティ・ツアーズはハード・デイズ・ナイト・ホテル株式会社をホテル運営のために新設している。
ホテルはリバプールの中心にあるキャッスル・ストリート(Castle Street)保護地区にあるノース・ジョン・ストリート(North John Street)のセントラル・ビルディングス(Central Buildings)に建てられる。120室、4つ星の基準を満たしたこのホテルは、地下でキャバーン・クラブとつながる予定である。ホテルは2階からで、文化財登録建造物の正面にはみかげ石の柱が立てられ、5,600平方メートルのフロアが一新されるという。
ホテルの着工により、建物外側の正面図が改められ、ホテルのオリジナル・デザインとして窓が新しくされる。現在ある最上階の部屋には、パティオが加えられた新しい部屋に改修される。最新の技術と電気システムを用い、ロビーと最上級の部屋には、エアー・コンディショナーが取り付けられる。また、この建物の特徴と格式に見合った、質の高い家具や調度品が配置されるという。
このホテルはビートルズ観光レジャーを締めくくるもので、この開発は新会社セントラル・ビルディングズ・デベロップメント・リバプール株式会社(Central Buildings Development Liverpool Ltd.)が行なう。この会社はリバプールで経験を積み現在クエートで活躍している建築家ジョン・トゥイーディ(John Tweedie)らにより設立された。トゥイーディ氏はブルネイのサルタンの宮殿にある王の部屋など、特別な建物を修復するスペシャリストで、たくさんのトップ・クラスのホテルを幅広く建築してきた。トゥイーディ氏は、「私が経験を積んだ町へ帰って、多くの可能性を秘めた建築的に重要な建物の仕事ができ、このような想像力に富んだ企画に関わることを、楽しみにしています」と語った。
各部屋の装飾は、世界的な壁画作家シャノン(Shannon)によってなされる。ビートルズに関連した重要な出来事や場所、そして歌を題材にそれぞれの部屋を新しいイメージでテーマ付けるのには1年を要するという。彼女はビートルズ・ファンで、「今すぐに119の壁画を描きはじめます。1枚の壁画には平均して3日かかるのです。長い間このときを待っていました。どの部屋もビートルズ・ファンにとって特別なものとなるでしょう」と語った。
ハード・デーズ・ナイト・ホテルのマーケティング部長、スティーブ・マクグリスキン(Steve McGriskin)は、「ホテルの外にジョン・レノンの大きな銅像を置くつもりです。そして市議会が認めてくれれば、そこに「ザ・ハード・デイズ・ナイト・ホテル、ジョン・ストリート、キャバーン・クオーター、リバプール(The Hard Day's Night Hotel, John Street , Cavern Quarter, Liverpool)」と住所を入れます。プロモーション、宣伝、マーケティング、PRの機会は限られていますが、ビートルズは世界的なバンドで、この商品知識を世界中の人たちが持っています。ビートルズは、リバプール市とキャバーン・クラブの代名詞なのです」と語った。
イギリス観光協会のチーフ・エグゼクティブ、ジェフ・ハンブリン(Jeff Hamblin)は、このホテルをイギリスの高級ホテルとして、またリバプールばかりでなくイギリス全体に利益をもたらすホテルとして、歓迎している。「イギリスのポピュラー文化は観光客にとって大きな注目の的です。世界中に知られているビートルズをテーマにしたトップ・クラスのホテルの出現により、イギリスの評判は世界でトップ・クラスの観光地として強まることでしょう」と語った。
リバプール市議会はこの企画を代表し、800万ポンドのホテル開発費のためマージーサイド・オブジェクティブ・ワン・プログラム(Merseyside Objective One programme)を通じ、ヨーロッパ地域開発基金(European Regional Development Fund)から財政援助の申請を提出し、230万ポンドの助成金を得ている。マイク・ストーリー市議会長は「これはリバプールにとって大きなニュースです。ギネス・ブックにはリバプールがポップの都としてすでに載っていますが、このテーマ・ホテルは、そのステイタスに新たに加わることでしょう。これによりリバプール市民の仕事と価値のある投資が増えることになります。またさらなる観光客が見込めるでしょう」
この資金援助を認可したオブジェクティブ・ワンの議長フロ・クルカス(Flo Clucas)は「この企画はリバプール市の経済を向上させる手助けとなります。新たに60種の仕事ができ、路上生活者にとって就職の機会を与えるでしょう。そしてこの企画の影響を受け、さらに多くの仕事が生み出され、経済が潤い、地元の経済を支えることになります」と語った。
また、2008年のヨーロッパ文化首都(European Capital of Culture)選考へも大きなアピールになるのではと周囲の期待は高い。
ツイン・ルームは60ポンド(予定)。ホーム・ページはwww.hard-days-night-hotel.com(英語のみ)。年間を通じ、すべて込みのパッケージや短期滞在パッケージが準備されているという。


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