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発売間近!ポールが語る“DRIVING RAIN”の魅力


ポールは近日発売されるニュー・アルバム“DRIVING RAIN”の収録曲について、1曲ずつ以下のように語っている。

1. Lonely Road ロンリー・ロード
2001年1月、休暇で訪れたインドのゴアで、ビーチからあがって午後の休息のひとときを過ごしていたときに書いた曲。「僕にとっては、『くよくよしちゃだめだぞ』っていう励ましの曲なんだ。みんなに、すべての人に向けて歌っている。孤独に立ち向かっていく曲だ」

2. From A Lover To A Friend フロム・ア・ラヴァー・トゥ・ア・フレンド
ある夜の遅くに作ったデモ・テープをもとにレコーディングした曲。「言ってみればちょっとたいくつなデモだったんだけど、肩の凝らない感じの声は捨てがたかった。そこで、あまり完璧に仕上げてしまわないようにした。深夜のけだるい感じが残るようにしたんだ」

3. She's Given Up Talking シーズ・ギヴン・アップ・トーキング
学校にいるあいだはいっさい口をきこうとしないポールの友人の娘の話がきっかけで生まれた曲。「学校に対抗する、なかなかうまいやり方だと思った。僕も学生時代に思いついてたらなあ。もちろん、そんなことをしてもムチで叩かれるだけだったろうけどね。僕のいた学校は、そういうことにはうるさかったから」

4. Driving Rain ドライヴィング・レイン
このアルバムのレコーディング中に、ロサンジェルスで書いた曲。「2月のロサンゼルスはすごく雨が多かった。レコーディングのない日に、コルべットの小さなスポーツカーを借りて、パシフィック・コースト・ハイウェイをドライブした。夜になってからピアノに向かって、そのときの経験を半分もとにして曲を作ってみたんだ」

5. I Do アイ・ドゥ
これもヘザー・ミルズとインドで休暇を過ごしたときに、ゴアで作った曲。「『きみが気づいてくれたらなあ』という、スタンダードな内容の曲。僕は歌っていてよく、音程を1オクターブ上げる前でひと息入れることがある。意図してやってるわけじゃないんだけど、そういうちょっとした偶然が起るのはいいことだ」

6. Tiny Bubble タイニー・バブル
スコットランドの小さなスタジオで、いつのまにか出来あがったデモ・テープをもとにレコーディングした曲。「未完成っぽい部分も少しだけ残したんだ。ちょっとしたスタジオのノイズとかね。このアルバムはあまり作りこまないようにしようと思ってやってきた。荒削りなところがかえって新鮮なんじゃないかと思う」

7. Magic マジック
1967年、ロンドンのクラブでリンダと初めて出会った夜のことを歌った曲。そのときリンダは友人であるアニマルズのメンバーと一緒に、ポールとは別のテーブルにいた。リンダが店を出ようとしたとき、ポールはリンダの前に歩み出て、自己紹介をした。「それまで、僕がそういう行動に出ることはなかったんだ。一度もなかった。そんなことをするなんて、なにか魔法の力がはたらいていたとしか思えない。そこで話しかけていなかったら、僕たちはもう二度と会うことはなかったんだから」

8. Your Way ユア・ウェイ
カントリー・タッチの曲だが、書かれたのはジャマイカで休暇を過ごしているときである。「シーズ・ギヴン・アップ・トーキング」も同じときに書かれている。「レコーディング・メンバーたちとはじめてボーカル・ハーモニーを試してみたのがこの曲だった。みんな、ちゃんと歌うことができた。思いがけないすばらしいプレゼントをもらったような気分だったよ」

9. Spinning On An Axis スピニング・オン・アン・アクシス
息子ジェイムズと共作した曲がリリースされるのは、これが初めてである。ジェイムズは1997年のアルバム『フレイミング・パイ』で、少しだけギターを弾いている。「僕らはアメリカのニュー・ハンプシア州にいた。太陽が沈もうとしているときに、ジェイムズがギターでちょっとしたリフを弾きはじめた。僕はいい気分になってラップのまねごとを始めた。そのときの演奏を忘れないようにと、たまたまテープにとっておいたんだ」

10. About You アバウト・ユー
インドで書かれた3曲目。ポールにとっては、ビートルズが1960年代にリシケシュのマハリシのもとを訪れて以来、初めてのインド訪問だった。「これも、ゴアで過ごした午後に書いた。ゴア生まれのかわいい3兄弟ってとこかな。持っていた小さな旅行用のギターを使ってつくった。アンプ内蔵のやつなんだ」

11. Heather 愛するヘザー
ある朝、ロンドンでピアノを即興で弾いていたときに浮かんだ曲。「ヘザーが『それ、ビートルズのなんていう曲?』って言ってきた。まだ若いから、ビートルズの曲を全部知らないんだね。これは今作ったばかりの曲なんだよと言ったら、書きとめておいておいたほうがいいって言うんだ。そこで僕たちは、弾きながら譜面が書けるコンピューターを使って記録した」

12. Back In The Sunshine Again バック・イン・ザ・サンシャイン・アゲイン
ポールとジェイムズの共作曲の2曲目。5年ほど前にアリゾナで作られ、このアルバムのセッションが始まる少し前にカリフォルニアで完成した。レコーディングでは、ジェイムズはリズム・ギターを弾いている。「つらかったことはすべて忘れて、太陽に向かって前進していこうと歌った曲だ。僕自身の今の心境にもぴったり合っている」

13. Your Loving Flame ユア・ラヴィング・フレーム
ニューヨークにあるカーライル・ホテルの36階の部屋に一歩足を踏み入れたとたん、ぱっとひらめいてできた曲。部屋にはグランド・ピアノとセントラル・パークを一望する大きなガラス窓があった。「この曲はほんとうに、さっと書きあげた。コール・ポーターの映画のなかにいるような気分だったから」

14. Riding To Jaipur ジャイプールへの旅
ふたつの段階をへて成立した曲。メロディはリンダといっしょにモルジヴで過ごした休暇の際に、詞は今年ヘザーをいっしょに夜行列車でインドを旅したときに、それぞれ生まれた。「リンダがプレゼントしてくれた携帯用のギターを使って作った。この特別なギターは、あるフレットを押さえると、ちょっとシタールに近いような音色がする。おまけにそのときはインド洋のまんなかにいた。そんなことが重なりあって、この曲ができたんだ」

15. Rinse The Raindrops 雨粒を洗い流して
ロサンゼルスで行なわれた2月のセッションで、最後にレコーディングされた曲のひとつ。これは約10分に編集したものだが、スタジオで行われたジャム・セッションは30分にもおよんだ。「はてしなく続く演奏のなかで、しまいには声をふりしぼって叫び続けていた。今にも喉がはりさけそうだったよ。荒削りな感じを好む人なら、よさがわかってもらえると思う。体系的なレッスンを受けた声とは正反対だ。僕はヴォーカルのトレーニングというのを、生まれてこのかた受けたことがない。僕の声はビートルズのツアーで、つまりステージを重ねることで訓練されてきた。いつもぶっつけ本番で歌っている。今までずっとそうだったように」


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