新着ニュース 〜リンダ、ジョン、ジョージを追悼/演奏曲目 待望の『ドライビング・USA・ツアー』がついに始まった。 ツアー初日の4月1日の夜、ポールはサンフランシスコのオークランド・コロシアム(ポールのツアー予定表では、オークランド・アリーナになっている)で2時間半にわたり、1万5,000人の満員の観客を楽しませ、満足させた。 オープニングはさまざまな衣装を着たキャラクターがパレード。風船を持った宮廷道化師、軽わざ師、竹馬にのった男性、玉乗りの女性らが、観客のなかやステージをはねまわった。そして、ポールがヘフナーのベースを高く掲げたシルエットがスクリーンに現れた。 コンサートのなかで、ポールはジョン、ジョージ、そして亡き妻リンダに哀悼の意を表した。 まずは、ジョンの死を悼んで作った‘Here Today’を、初めてコンサートで演奏。ポールは最後の節で胸を詰まらせ、涙を誘われた観客からスタンディング・オベーションを受けた。 ジョージのためには、ウクレレを弾きながら‘Something’を演奏した。ポールは、「ジョージはすばらしいウクレレ奏者で、家に行くといつも寝る前にウクレレを弾いてたんだ。この曲をウクレレで弾けるって彼にやって見せたこともあるよ。今夜は、僕からのトリビュートとして、やってみたいと思います」とファンに語りかけた。 そして、リンダにはウイングス結成まもないころの思い出の曲‘My Love’を捧げた。 今回のコンサートで、ポールは最新アルバム“DRIVING RAIN”から‘Freedom’を含む4曲、アカデミー賞にノミネートされた映画『バニラ・スカイ』の主題歌‘Vanilla Sky’をはじめ、ウイングスから10曲、そしてなんとビートルズからは22曲、合計37曲をプレイした。ナンバーワンに輝いた曲は、そのうち実に13曲もある。 ‘All My Loving’ではスクリーンにモノクロームのビートルズの映像が流れ、‘Getting Better’は初のライブ・パフォーマンスとなった。この曲が流れると、ポールの婚約者ヘザー・ミルズは通路で踊り始めた。 ‘Blackbird’では、この歌は市民権を得るために奮闘している若い黒人女性への応援歌だったことを語った。ポールがひとりでギターを弾くアコースティック・コーナーもあり、「これは初めてのことなんだ」とポールは言う。歌われたのは、‘We Can Work It Out’‘Mother Nature's Son’。‘Carry That Weight’では「この部分は思い出せないなあ。ツアーの終わりまでには思い出すだろう」と即席で歌詞を作るなど、ほほえましいひと幕もあった。 ‘Hey Jude’が始まるころには、会場は手をなびかせる観客で一体となっていた。アンコールには‘Sgt. Pepper (reprise)’と‘The End’も演奏され、惜し気もなく披露されるビートルズ・ナンバーに観客は大満足した。 「なにを演奏しようか選んでいたとき、観客席にいる自分を想像したんだ。そして、『彼がなにを演奏するのを聴きたいかな?』って考えたんだ」とポールは語っている。 サンフランシスコは、1966年、ビートルズの最後の有料コンサートが行なわれた地である。そのときは、30分にわたり12曲が演奏された。 曲目リスト 1. Hello Goodbye(ハロー・グッドバイ)/“MAGICAL MYSTERY TOUR” 2. Jet (ジェット)/“BAND ON THE RUN” 3. All My Loving (オール・マイ・ラヴィング)/“WITH THE BEATLES” 4. Getting Better (ゲッティング・ベター)/“SGT. PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND” 5. Coming Up (カミング・アップ)/“McCARTNEY ‖” 6. Let Me Roll It (レット・ミー・ロール・イット)/“BAND ON THE RUN” 7. Lonely Road (ロンリー・ロード)/“DRIVING RAIN” 8. Driving Rain (ドライヴィング・レイン)/“DRIVING RAIN” 9. Your Loving Flame (ユア・ラヴィング・フレーム)/“DRIVING RAIN” 10. Blackbird (ブラックバード)/“THE BEATLES” 11. Every Night (エヴリナイト)/“McCARTNEY” 12. We Can Work It Out (恋を抱きしめよう)/“PAST MASTERS TWO” 13. Mother Nature's Son (マザー・ネイチャーズ・サン)/“THE BEATLES” 14. Vanilla Sky (バニラ・スカイ)/“MUSIC FROM VANILLA SKY” 15. You Never Give Me Your Money (ユー・ネヴァー・ギヴ・ミー・ユア・マネー)/“ABBEY ROAD” 16. Carry That Weight(キャリー・ザット・ウェイト)/“ABBEY ROAD” 17. The Fool On The Hill(ザ・フール・オン・ザ・ヒル)/“MAGICAL MYSTERY TOUR” 18. Here Today (Lennon tribute)(ヒア・トゥデイ)/“TUG OF WAR” 19. Something (Harrison tribute) (サムシング)/“ABBEY ROAD” 20. Eleanor Rigby (エリナー・リグビー)/“REVOLVER” 21. Here There And Everywhere (ヒア・ゼア・アンド・エヴリホエア)/“REVOLVER” 22. Band On The Run (バンド・オン・ザ・ラン)/“BAND ON THE RUN” 23. Back In The U.S.S.R.(バック・イン・ザ・USSR)/“THE BEATLES” 24. Maybe I'm Amazed (恋することのもどかしさ)/“McCARTNEY” 25. C Moon (シー・ムーン)/“WINGSPAN” 26. My Love (マイ・ラヴ)/“RED ROSE SPEED WAY” 27. Can't Buy Me Love (キャント・バイ・ミー・ラヴ)/“A HARD DAY'S NIGHT” 28. Freedom (フリーダム)/“DRIVING RAIN” 29. Live And Let Die (死ぬのは奴らだ)/“WINGSPAN” 30. Let It Be (レット・イット・ビー)/“LET IT BE” 31. Hey Jude (ヘイ・ジュード)/“PAST MASTERS TWO” ●アンコール1 32. The Long And Winding Road (ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード)/“LET IT BE” 33. Lady Madonna (レディ・マドンナ)/“PAST MASTERS TWO” 34. I Saw Her Standing There (アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア)/“PLEASE PLEASE ME” ●アンコール2 35. Yesterday (イエスタデイ)/“HELP!” 36. Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band (reprise) (サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド(リプライズ))/“SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND” 37. The End (ジ・エンド) /“ABBEY ROAD”
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