新着ニュース


ビートルズを撮った写真家、逝去


ビートルズ、アンディ・ウォーホル、チャーリー・チャプリン、マリリン・モンローなど数多くの著名人の肖像写真を手掛けた、世界的に有名な写真家リチャード・アベドン氏が10月1日、テキサス州サンアントニオの病院で脳内出血による合併症のため死去した。81歳だった。ニューヨーク在住だが、雑誌『ニューヨーカー』の撮影で訪れた同州で入院していた。
アベドン氏によるビートルズの肖像写真は、当時まだ新しい技術だった「カラー・ソラリゼーション」を駆使してプリントしたサイケデリックな作品。同作品は1968年1月9日の雑誌『LOOK』に掲載されたほか、2000年に発売されたアルバム“THE BEATLES 1”のブックレットの裏表紙にも使用されている。
アベドン氏は公民権運動など社会性の高いテーマにも関心を持ち、ドキュメンタリー作品も残している。大統領選挙年の今年は、予備選などを撮影した『オン・デモクラシー』という作品に取り組んでいたという。最近撮影した著名人にはジョン・ケリー、マイケル・ムーア、ヒラリー・クリントンらが含まれている。
写真家とモデルのロマンスを描いたフレッド・アステアとオードリー・ヘプバーン主演の映画『パリの恋人』(1957年)のモデルにもなり、作品の映像コンサルタントも務めた。1999年には、宇多田ヒカルのCDジャケットの写真を担い、日本で話題になった。


[新着ニュース一覧にもどる]