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ポールのクラシック・アルバム“ECCE COR MEUM”発売


ポール・マッカートニーのクラシック・アルバム“ECCE COR MEUM”が、2006年9月26日にEMIクラシックスよりリリースされることが発表された。
“ECCE COR MEUM(Behold My Heart)”は、ポールにとって、1991年の“LIVERPOOL ORATORIO”から数えて4作目のクラシック・アルバムとなる。
以下、ポール側からのコメントを掲載する。

“ECCE COR MEUM”には、8年以上の制作期間が費やされました。世界的に有名なオックスフォード大学のマグダラン・カレッジのために作曲を任された先人たちの歴史的伝統をたどっている作品です。ポールは、アンソニー・スミス氏(1998年から2005年までのマグダラン・カレッジ校長)に特別招待され、マグダラン・カレッジに新しいコンサートホールができたことを記念して何か作曲してほしいと頼まれました。校長は「ヘンデルのオラトリオ『メサイア』のような、世界中の若者に歌われる合唱曲」を希望していました。
“ECCE COR MEUM”は4楽章から成る聖歌隊とオーケストラのための曲です。各楽章は無伴奏の合唱で始まり、歌詞は英語とラテン語の両方が含まれます。ポールのラテン語の知識はリバプール・インスティチュートで培われたものなのです。12歳までに3つの言語を習ったそうです。ポール:「違う道にすすんで長年経つから、習ったラテン語を全部覚えていたわけではないけど、今でも好きだし、世界中の聖歌隊がラテン語で歌っているから、作品の中でラテン語を使うのがふさわしいと思ったんだ」
多くの偉大な作曲家のように、ポールは先に曲を作ってから、それに合うテーマを探した。ポールには歌詞のアイディアがいくつか浮かんだが、それらはニューヨークの聖イグナチウス・ロヨラ教会でのジョン・タブナーのコンサートに出席したときに具現化した。出番を待っているあいだ、ポールは教会のまわりを散策し、彫像をみつけた。その下には“ECCE COR MEUM”と書かれていたのだ。彼は学校でラテン語を習っていたからその意味が‘Behold My Heart(私の心に目を向けろ)’だとわかった。
2001年11月、“ECCE COR MEUM”の初バージョンがマグダラン・カレッジ聖歌隊によって初披露された。オックスフォードのシェルドニアン・シアターでビル・アイブスが指揮を担当。このとき、ポールは多くのことを学んだ。「多くの考え違いを訂正することで、すべてがまとまってきた。シェルドニアンでのパフォーマンス前にも多くのことを学んでいたけど、さらに多くを学んだよ。経験豊かな合唱曲作曲家は、子どもたちには長いパッセージは向かないことを知っている。子どもには十分なスタミナがないからね。シェルドニアンでは、僕が(永遠にスタミナが続く)シンセサイザーを使っていたために、実際に歌ってみるとキツい箇所があることがわかった。パフォーマンスの後半、ソロの高音部分が出ていなかった。彼は前半で力を出し尽くしてしまったんだ! 即座に学べることと、何年もの経験を通して初めて学べることがある。何度も作品を演奏してみた結果、長いコーラス部分を外して、オーケストラに差し替えることができてよかった。ビートルズの曲だったら、どうしたらいいかわかったけど、これはまったく違う畑だからね」
ジョン・フレーザーがプロデュースした“ECCE COR MEUM”は、今年3月13日から17日のあいだ、伝説のアビイ・ロード・スタジオでレコーディングされた。歌と演奏は、EMIアーティストのケイト・ロイヤル(ソプラノ)、ケンブリッジ・キングス・カレッジ少年聖歌隊、オックスフォード・マグダラン・カレッジ少年聖歌隊、ゲイビン・グリーンウェイ指揮のアカデミー・オブ・ザ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ。


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