1965年12月6日リリース 

◎ブライアン・ウィルソンが“PET SOUNDS”を制作するインスピレーションを与えたアルバム

モノラル・ミックス初CD化、さらにステレオ・ミックスは1965年当時のジョージ・マーティンのミックスが採用され、すべてのミックスが初CD化。
ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンが衝撃を受けて、『ペット・サウンズ』制作に取りかかるきっかけとなったのはこのアメリカ編集盤『ラバー・ソウル』であるとほぼ定説となってきているため、ロック・ファンにとっても重要な意味を持つ1枚と位置づけられる。ブライアンがこのアルバムを称した「アコースティック・アルバム」感が、このアルバムを聴くとよく感じられる。
オリジナル・アルバムから「ドライヴ・マイ・カー」「ひとりぼっちのあいつ」「消えた恋」「恋をするなら」と仲良く4人それぞれのリード・ボーカル曲がカットされた選曲には驚きを隠せない。


1/13 I've Just Seen A Face
1曲目は驚きのイギリス・オリジナル・アルバム『ヘルプ(4人はアイドル)』からの楽曲。

2/14 Norwegian Wood (This Bird Has Flown)
ジョージがロック・ミュージックに初めてインド楽器、シタールを導入した曲。

3/15 You Won't See Me
ピアノはポールで簡単な音使いのハモンド・オルガンはマル・エバンスが弾いている。

4/16 Think For Yourself
ポールは通常のトーンのベースに、ファズ・ボックスを通し、歪ませたベースをオーバーダビングしている。現在では当たり前となった手法だが、ビートルズが最初だった。

5/17 The Word
ステレオ・ミックスでは、サビでジョンのボーカルがダブル・トラックになっている。

6/18 Michelle
ブリッジの「I love you」の繰り返し部分はジョンのアイディア。ベース・プレイでは、クリシェと呼ばれる半音下降をポールが独学で発見した。

7/19 It's Only Love
アナログ・レコードでは、ここからB面。オリジナル盤『ヘルプ(4人はアイドル)』収録。

8/20 Girl
アルバムの締め切り間際に徹夜のセッションでレコーディングした曲。スタッカート気味のアコースティック・ギター・アレンジはギリシャ休暇中にポールが考えたという。マンドリンに似たギリシャの楽器「ブズーキ」のような効果を狙ったもの。

9/21 I'm Looking Through You
アメリカ盤ではジョンがイントロのギターを間違えてやり直すところがそのまま収録されている。ハモンド・オルガンはリンゴ。

10/22 In My Life
ジョンが自身の心情を歌にした曲。ジョージ・マーティンは曲のテンポを半分のスピードに落として、バロック風ピアノ・ソロをレコーディングした。

11/23 Wait
もともとは“HELP!”のレコーディング・セッションで演奏されたが、ボツになっていた曲。“RUBBER SOUL”用にもう1曲必要となり、急遽リメイク作業が行なわれた。

12/24 Run For Your Life

「まったく好きになれなかった曲」と作者であるジョンが語った曲。タンバリンでジョージ・マーティンも参加。